【感想】新たなる三部作のはじまり『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』

人口知能の世界的権威フランス・バルデルが、襲撃された。そして彼の事件に巻き込まれたジャーナリストのミカエルは、 科学者が生前信頼を寄せていた天才ハッカーに連絡をとろうとする。そこからこの物語は大きく動き出す。

著者:ダヴィド ラーゲルクランツ

翻訳:ヘレンハルメ 美穂,羽根 由

『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女』のここがポイント

また会える

世界的で8000万部を売り上げたミレニアム 三部作の続編がでるということで話題になった。そもそもミレニアム三部作とは2005年『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』、2006年『ミレニアム2 火と戯れる女』、2007年『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』と出版され世界的な大ヒットとなった作品だ。 しかし、スウェーデン作家スティーグ・ラーソンは『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』が出版される前に亡くなってしまったのだった。空前の大ヒット作を世に出したというのに。

今作を書いた作家はダヴィド・ラーゲルクランツだ。彼はノンフィクションを主に書いてきた作家だ。 本作の執筆にあたりスティーグ・ラーソンの三部作を徹底的に研究したようだ。 そしてついにまた彼女と彼らに会えるときがきた。

終わらない戦い

リスベットの前にはやはり敵があらわれる。今度の敵はどのような相手なのか。是非確かめてほしい。

ハッカーとセキュリティ技術者

今回敵との戦いとは別にハッカーであるリスベットを追跡するセキュリティ技術者のエド・ザ・ネッドの存在が良い味をだしている。追うもの追われるものという立場ながらお互いのスキルを認めているのだ。もちろんリスベットが一枚上だが。

リスベットの過去再び

本作でもリスベットの過去が語られることになる。是非彼女の物語の続きを読んでほしい。 また、彼女の悪口をいって盛り上がる約束をした面々も健在だ。

おわりに

また、会えると思っていなかったので、本当に嬉しい。作者が変わったのでオリジナルとの違いは 探せばあるけれど、そんなことよりもとにかく彼女と彼らにまた会えたことが嬉しい。 さらにミレニアムは6作目まですでに出版がきまっている。5作目は2017年、そして6作目は2019年に 出版する予定だ。 そしてミレニアム4は映画化もきまっている。こちも嬉しいニュースである。 さらに多くの人がミレニアムの魅力にはまってほしい。