おすすめ小説『ルミッキ』三部作 フィンランドの作家サラ・シムッカのベストセラー!

「ルミッキ」はフィンランドの作家サラ・シムッカによるヤング・アダルト向けのミステリ三部作です。世界50カ国に翻訳されているベストセラーでヤングアダルト版の「ドラゴン・タトゥーの女」といわれています。3作ともに様々な社会問題をとりあげている作品で、映画化も決定しています。

この作品ではヒロインのルミッキが走るシーンが多くあります。これは基本的に大人の男性と直接対決して 勝てるほどルミッキが格闘に強いわけではないということです。つまり見つかったら逃げるしかないのです。これが危なかったしくてドキドキします。 強いけど強すぎないルミッキが物語をスリリングにしてくれるのです。

ちなみにヤングアダルト向けの作品なので、基本的にミステリではなりますが、 ひとりの少女の成長の話でもあります。とはいえ北欧ミステリの深くて暗く寒い感じは健在なので安心してください。 この機会に人気の三部作を是非読んでみましょう。

『ルミッキ1 血のように赤く』

著者:サラ・シムッカ

しなやかな肉体と明晰な頭脳をもつ少女、ルミッキ。他人に関わらない主義の彼女は、高校でも異色の存在だ。だが、暗室で血の染みのついた札束を目撃した瞬間から、クラスメートもろとも犯罪事件に巻き込まれてしまう。 汚職、ドラッグ、殺人――謎の“白熊(ヤーカルフ)”の存在。もはや傍観者ではいられなくなったルミッキは、彼らを出し抜くため、白雪姫の姿で仮装パーティーに潜入する。事件の謎とともに、彼女の封印された過去が次第に解き明かされていく。 世界48ヵ国で翻訳出版! トペリウス賞受賞作家サラ・シムッカによる話題の北欧ミステリー3部作、刊行開始!

他人と距離をおくクールなルミッキですが、すぐに事件に巻き込まれてしまいます。テンポよく話が進むので読みやすいです。 また、先に述べましたが大人の男と一対一で格闘して勝てるほどはずば抜けて強いわけではないので、心配でたまらなくなります。 一緒に心配しながら読み進めましょう。この作品ではドラッグや汚職、売春などを社会問題としてとりあげています。

 

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ルミッキ2 雪のように白く

旅先のチェコで、ルミッキの目の前に腹違いの姉だという女性が現れた。彼女の名はゼレンカ。母親の死後、新しい〈家族〉に引き取られて暮らしているという。 ルミッキがゼレンカの家に招待された翌日、彼女の〈家族〉の一人が事故で亡くなった。疑念を抱いたルミッキは、事故死した男と会っていたジャーナリストの青年を探し出して接触する。その夜、何者かに自らが監視され、身の危険が迫っていることに気づくのだった。 世界48ヵ国で翻訳出版! トペリウス賞受賞作家サラ・シムッカによる話題の北欧ミステリー3部作、ますますスリリングな第2弾。

姉の登場によりルミッキの過去へ焦点があてられる本作。そして、今回とりあげる社会問題は宗教と洗脳です。

ルミッキ3 黒檀のように黒く

「わたしのルミッキ。きみの手は血でそまっている――」 高校で「白雪姫」を現代版にアレンジした劇「黒いリンゴ」の主役を演じることになったルミッキに、不気味な手紙が届き始める。差出人はルミッキの日常を異常なほど詳しく知っており、自分の要求を満たさなければ、劇の初日を血の海に変えると言う。 次々に届く手紙とエスカレートする要求。開演の夜が近づく中、ルミッキはストーカーの正体を暴くことができるのか。前作で明らかになった姉の存在、両親の秘密、ルミッキの過去もついに明らかになる。 クールでストイックな白雪姫の三部作、ここに完結!

ルミッキの過去がいろいろな方面から明かされていきます。今回の社会問題はストーカーをとりあげています。

おわりに

ルミッキ三部作の紹介でした。ミステリ小説が好きな人は知っているけど、それ以外の人には認知度は イマイチかもという状態ですが、映画化がされると今後一気に注目があつまるかもしれません。